論 文 概 要

 本研究では、等角図法の特徴を三角法との比較で把握し、次に実際の機械装置の等角図を描くことで、ビジュアル表現を明らかにするものである。
 そこでまず、基本的なこととしてテクニカル・イラストレーションについて学んだ。テクニカル・イラストレーションというのは、物の形を計量的
な製図の方法で、目で見た感じに近い表現で描かれた立体図のことで、主に工業製品を描くために名付けられたのである。
この作業は、単に製図をするだけでなく、最終的に印刷した状態で多くの人に附帯する作業を含めて(T.I作業)と呼んでいるので、大半の作業が立体
図を描くことになる。立体図とは一口に言えば、一つの絵で三つの面が見える作図であるから、同時に三面とその結合の関係をはっきりと表現する必要があった。
  立体図を理解するために、初歩的な立方体を描けるように斜眼紙を利用することに試みる。斜眼紙はもともと30度、60度と薄く線が入っている
ので初めて立体図を画く者にとれば便利なものである。画くコツをつかめれば本番用の製図紙にかける。簡潔な立体図を描けるようになれば、平歯車や
六角ナットという機械部品まで描けるようになった。
 そこで本研究の課題であるトロコイドポンプ装置の分解斜視図に取りかかる。今まで学んできた平歯車やナットと言った機械部品が出てくる。最初は寸法等でつまずいたことも多々あったが、ようやく完成したのである。
 この研究課題を通して、自分が予想していたことより技術的な面で困難であることが分かった。本当に自分が納得するまでには時間がかなりかかる。そして、基本がしっかり出来ていないと応用は困難であると思われる。


目次

第1章 はじめに                                                     
第2章 立体図の表現方法                                             
 2.1 立体図の表現方法                                           
 2.2 等角画法と第三角法との比較                                 
第3章 等角画法の理論                                               
第4章 等角画法の実際                                               
 4.1 平歯車の描き方                                             
 4.2 トロコイドポンプ装置のビジュアル表現                      
第5章 おわりに                                                    
謝辞                                                               
参考文献