論 文 概 要

 管理技術とは、仕事をより良く、より速く、より安く行うための技術のことであり、そのためには、どうすればよいか
というプロセス(手順)を提供するものである。この管理技術の代表的な技術として、IE(生産工学)、QC(品質管
理)、VE(価値分析)が挙げられる。
 本研究では、企業のかかえる様々な問題を改善するために、代表的な管理技術として、IE(生産工学)、QC(品質
管理)、VE(価値分析)を取り上げ、各管理技術の比較・研究を行い、それらの統合的な活用方法を検討した。
 まず、本研究を進めるにあたって、新QC7つ道具であるPDPC法を用いて、計画を立案した。
 そこでまず我々は、計画をもとに管理技術とは何かから始め、各管理技術の比較を定義、誕生、特徴、進め方、手法に
分け、文献調査を行った。これにより、文献調査を行った結果を各管理技術ごとにまとめた。
 次に、企業にかかわる問題点をQC7つ道具である特性要因図を用いて列挙した。具体的には対象を生産プロセス上の
開発、設計、製造にしぼり、それぞれの納期、コスト、品質の観点から列挙していった。
 また、特性要因図をもとに納期、コスト、品質別に問題点を一つの表にまとめ、問題からくる要因と改善すべき点も考
慮し、適用する管理手法を列挙した。
 これらの表をもとに、問題別管理手法の使い分けチェックシートを作成した。チェックシートとマニュアルは同時進行
で行い、チェックシートでは、開発、設計、製造別に区分し、チェックシートを作成した。管理手法にはマニュアルの参
照ページを添え、マニュアルからの牽引をしやすいように考慮した。
 マニュアル作成では、管理手法の手順を書き、分かりやすいように例題を取り上げ、図表も取り入れた。
 本研究により、当初我々が予想していたより、問題に適応する管理技術の使い分けが、非常に困難だった。なぜなら、
我々は、企業の現場の現状を知らず、どんな問題が発生しているかを認識していないことや、1つの問題に対して、複数
の手法が適用されるため、一つ一つ実施していく過程に、時間を要したからである。


  目 次

第1章 はじめに                                                      
第2章 管理技術とは                                                  
 2.1 管理技術と固有技術                                          
第3章  IE、 QC、VEについて                                     
 3.1 IE(生産工学)とは                                        
   3.1.1 IEの誕生と意味                                      
   3.1.2 IEの特徴                                            
 3.2 QC(品質管理)とは                                        
   3.2.1 QCの誕生と意味                                      
   3.2.2 QCの特徴                                            
 3.3 VE(価値分析)とは                                        
   3.3.1 VEの誕生と意味                                      
   3.3.2 VEの特徴                                            
 3.4  管理技術の進め方                                            
第4章 本研究の概要                                                  
 4.1 本研究の目的                                                
 4.2 本研究の進め方                                              
第5章 結果と考察                                                     5.1 マニュアルについて                                          
 5.2 チェックシートついて                                        
第6章 おわりに                                                      
謝辞                                                                  
参考文献                                                              
付録T
付録U